【短】俺とあの人~狼の恋~
「だめだよ…こんなことしちゃ‥‥」
「どうして?」
「あなたと私は、教師と生徒だから…」
「教師?俺、あんたを先生だなんて思ったことないよ。
あんたもだろ?」
俺の質問に答えられないあの人。
答えられるわけがない。
だって、あんたは初めてここで俺に会ったとき、
俺を男として見ていた。
真っ赤な顔で…。
「それでも、やっぱりだめだよ…。
高橋君は一生に一度の高校生活をおくってるんだよ。そんな大切な時間の中で、こんな私なんかと関係をもってたら、時間がもったいないよ…」
なに教師っぽいこと言ってんの?
俺を拒んでるのか?
それとも、俺を怖がってるのか?
わかんねえよ…。
あんたの言ってること、俺にはわかんねえ。
わかりたくもない。