【短】俺とあの人~狼の恋~
俺は泣いているあの人に何度もキスをした。


何度も、何度も…。




あの人がとても愛しかった。






俺を見つめる潤んだ瞳



ピンク色の柔らかい唇



透きとおるような白い肌



俺を抱き締める小さな手



俺を包んでくれるあの人の心






あの人の全てが愛しい…。







気づいたら俺はあの人を机の上に押し倒していた。




「高橋君‥だめだよ…」


潤んだ瞳で言うあの人。






バカだな‥

そんな顔したら、もう後戻りできないだろ…。




「もう誰も来ないよ」


俺はあの人の白い肌に触れた。



「あ‥」


あの人の甘い声が図書室に響く。


俺はあの人の赤くなった顔を見つめた。



「見‥ないで…」


全てを脱がされたあの人が恥ずかしそうに言った。



「俺があんたのあがり症を治してやるよ。
思いっきり恥ずかしい思いをしたら、大抵のことは乗り切れるようになるんだって」


「本当…?」


「試してみる?」





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