ボキッバキッ、モシャモシャ

多分化け物が陽介の足を食べている音だ。

「ぎああああああ!!!!痛えええええよおおおおお!!!!!ぅあ!!!!!」

陽介が目を見開き叫び続ける。
呆然と立ち尽くす。
どうにかしなくちゃ……どうすれば陽介を……

暫くすると陽介の叫び声が止まり、化け物の咀嚼音だけが静かな校内に響く。

「……ひろ……き」

虚ろな目の陽介が俺を見上げる。

「ぅあ、あ、ようっ……すけ」

俺はただただ友人が目の前でグシャグシャにされるのを泣きながら眺めていた。
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