涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。
たぶん、この罪悪感とは一生付き合って行かないかんと思う。
それでも私はやっぱり笑って生きたい。
そう、思うよ。
この痛みと上手に付き合って生きながら、幸せになりたい。
遠くの花火の小さな音が、今は心地よく聞こえる。
レイがいてくれて、よかった。
ゆっくりレイから離れる。
見つめるように見るとにっこり笑ってレイが私の髪を撫でてくれた。
……レイが、好き。
どうしても止まらない。
「もう帰ろうか。遅くなったらいかんし……」
そう言って立ち上がったレイの腕を掴んで止める。
「サク……?」
「まだ、帰りたくない」
そう、まだ帰りたくない。