涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。


「流星く〜ん?お姉ちゃんでちゅよ〜」


「キャッキャ!」



頬を優しくつまんだり、お腹をつんつんとしたり。


本当に可愛すぎて頬がゆるみっぱなし。


ブラコンとはこうして誕生するんだなって、身を持って知ったよ。


それでね、こんなに小さいのに、私の指を握る手の力は強いんだよ。


すごいよね……

生きてるって、すごい。


生まれてまだ二週間なのに。



「ほら咲夜ちゃん、真理ちゃんとの約束に遅れるばい?」


「あ、そうやった!ありがと美紀さん!行って来ます!」


「気をつけてね〜っ?」



あわてて家を出ると直射日光に目を細める。


……日焼けするのいやっちゃけど。


日焼け止め、またあとで塗り直そうっと。

なんて思いながら待ち合わせ場所のバス停に向かった。



「……はい、2分遅刻」


「細かいな……」



バス停のベンチに座る真理ちゃん。


……最近心を許して来たのかワガママというか、女王様気質がハンパない。


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