涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。
「サクちゃん」
「なんでしょう?」
「……流星くんの写メ見して?」
流星の?写メ?
「いいよ!!見て!!どんどん見て!!」
「ありがと〜っ!きゃあ、可愛い!!まじやばいね!!?」
「やろ?もうね、癒されるよ!!?」
毎日増えていく流星の写真。
ラインで真理ちゃんに送るとすごく喜んでくれた。
真理ちゃんもすっかり流星のファンだ。
「あーもうっ、本当に羨ましいっちゃけど!真理のママも赤ちゃん産まんかなぁ〜?」
「真理ちゃんのママ何歳なん?」
「んーとねー……42才?かな?」
「……ちょっと厳しいね」
「むりむり!パパそんな元気ないやろ?」
爆笑する私たちの前にバスがとまる。
クーラーが効いたバスに乗り込むと、まるでそこは砂漠の中のオアシスみたい。