涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。
一人じゃないんやなって思えたよ。
「サクちゃん、プリクラ撮ろうよっ」
「いいね!」
帰る前に真理ちゃんと二人でプリクラを撮った。
出て来たプリクラの目の大きさに二人で爆笑しながらバスに乗り込んだ。
落書きの時に「ともだち」と真理ちゃんがでかでかと書いてて。
……これが友達なんだって、しみじみ思ったりもした。
「サクちゃん、なにかあったら真理に一番に言ってね!」
って、言われた時は面食らった。
お母さんのことがあってからは友達はいらないって思っていた私。
すぐ離れる友達なんて必要ないなって。
だけど真理ちゃんは可愛いのに変なとこサバサバしてるから。
好きだ。
だから帰りのバスでお母さんのことも話した。
「サクちゃんって波乱万丈な人生送ってんやね」
真顔で言う真理ちゃんに笑う。