涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。
付き合えないのに、友達としてそばにいてほしいだなんて。
きっと私のことを好きでいてくれている圭都にしたらすごく最低なことだよね……。
だけど、私はもう圭都がいないと死んでしまいそうなんだ。
レイとの関係が終わってから2ヶ月とちょっとが経とうとしているけれど、その日々を生きて来れたのは優しく笑わせてくれる圭都と真理ちゃんがいたから。
レイがいる教室の中で、息苦しいあの教室の中で、二人がいたから、私はギリギリでも、笑えていた。
ズタズタになった心。
今も空っぽなままの心。
「流星、こっちおいで〜」
きゃっきゃ言いながらよたよたと歩いて来る流星は最高に可愛い。
叔父さんも美紀さんも、相変わらず優しいし。
友達もいて、私を好きだと言ってくれる男の子もいる。
……のに、満たされない心。
弱い私だから、レイに嫌われたのに、あれから私は成長できていない。
圭都や真理ちゃんに頼りっぱなしで。