涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。


「難しいね……いろいろ……」


「ありがとうね、真理ちゃん」


「ううん!」



一生、レイより好きになれる人なんて現れないような気がする。


こんなに心が壊れるぐらい、好きになって。

なのにまだ好きで。


このまま私は一生レイを想いながら、恋人もできず、結婚もせず、子供も産まずに死んでいくのかな……。


なんて、最近はそんな行き過ぎたことまで考えてしまう。


夜にベッドの上ですごく寂しくなるんよ。

何度枕を涙で濡らしたかな……。



目を閉じると、そこにはレイがいる。



忘れることなんて、できない。


見た目も態度もだいぶ変わってしまったレイだけど、

変わらず私はレイが好き。


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