涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。
思いきり叫んでレイの目の前にペタンと座り込むと、ぎゅっと強く力の限りレイを抱きしめた。
「……サク!?」
「レイと一緒におりたいよ……」
「ちゃんと話聞いとった?俺はもうすぐ死ぬかもしれんとよ!?いつ死ぬか、わからんとばい!?」
「それでもいい!レイのそばにおりたい……っ!」
抱きしめていた手をほどいて、レイの手を握る。
「ギリギリまでレイのそばにいさせてください」
タイムリミットがあってもいい。
そのギリギリまでレイと一緒にいたい。
「だめや」
「やだ」
「だめやって!」
「やだってば!絶対レイのそばにおる!絶対レイのそばから離れたりせん!」
「………っ」
「私決めたと。レイを支えるって。……あんなに一緒にいたのに、レイが苦しんどることに気づかんでごめんね」
ごめんなさい。
気づくのが、こんなに遅くなって……。