涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。
「え?どうゆうこと?」
「あの2人より戻したん?」
学校に近づくと、そんな声がちらほら聞こえて来た。
気まずいな……って思っていたらレイが繋いでいる手をギュッとしてくれる。
「俺たちは俺たち……やろ?」
小さい頃から、レイが笑ってくれるとなんでも乗り越えられるような、そんな気がしていた。
「サクちゃん!?どうゆうこと!?」
教室に行くと私たちを見た真理ちゃんが信じられないというような顔で近づいて来た。
「あとで話すけど……えっと、一言でいうと……戻りました」
目を見開く真理ちゃんが怒ったような顔をして怒鳴られる……!!と思った瞬間。
「まあ、二人が納得しとるんならいいんやないの?」
真理ちゃんを止めるように肩に手を置いて、そう言ったのは圭都だった。
「でも……っ」
「よりを戻すか戻さんは、二人の問題やろ?」
「そう、やね……」