涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。
真理ちゃんが悔しそうにしたを向く。
「真理ちゃん、ありがとう。心配、してくれとるんやろ?」
「そうよ、当たり前やん……っ!サクちゃんは真理の親友なんやから!」
……親友。
真理ちゃんの口から出て来た言葉に思わず目を見開く。
そうか。
私にも、親友が、できたんや……。
「やから麗矢!サクちゃんば泣かしたら許さんけんね……!!」
ここに来たばかりやった一年前、私に親友ができるなんて、考えもしなかった。
「ごめん真理、それは……ムリ。俺はサクを泣かせてしまう」
「はい?なにを堂々とそんなこと言うとんの?ケンカ売っとうと!?」
「真理ちゃん、レイはね……?」
話そうとした私をレイが止める。
レイ……?
「え?なに、どうゆうこと……?」
真理ちゃんが空気を察知したのか、戸惑った様子を見せる。