涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。


「俺も結構モテるとよ」


「……知っとう」


「え?それだけ?え?それだけ?」



うっさいなー。

だから知っとるんやって。

それを私に言ってなにになるわけ?



「お前ら仲良いな」



下駄箱で圭都と言い合っていたらレイが眠たそうな顔をしてやって来た。


ーードキンッ。


寝癖がついてる……。


可愛い、かも。



「俺と咲夜はマブダチやけんね!」


「……黙って」


「冷てぇ!果てしなく冷てぇ…!」



おかしそうに顔をくしゃくしゃにしてるレイを少しだけ睨む。


そしてふざける圭都をムシするようにさっさと上履きに履き替えて教室へ向かった。


パタパタッと後ろからの足音。


二人が私を挟むように並んだ。


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