Dear
日常とお別れ
「体調悪くなったら保健室行くのよ?」
「うん、わかったっ」
心配そうなお母さんに、雪は精一杯元気に答えた。
「お母さん大丈夫だよ!冬が付いてるから!」
冬音が雪の腕に絡みつく。
「そうね」
クスッと笑うお母さん。
雪は冬音を腕から引きはがして
「クラス違うから頼りにならないけどね」
と言った。
「えー!?」
「あははっ、嘘だよっ」
「じゃあ、お母さんもう帰るわよ?」
「うんっ!」
お母さんは今日、雪の病気の話を学校の先生にするために学校にきた。
雪の病気は、とりあえずもう治る可能性は低いようで…
はやくて後2ヶ月、長くても半年の命のようです。
先生は雪の話を聞いて難しそうな顔をすると、雪の頭に手をおいた。
「頑張るんだぞ」
応援されたけど、何をどう頑張ればいいのか…