Dear
日常とお別れ




「体調悪くなったら保健室行くのよ?」

「うん、わかったっ」

心配そうなお母さんに、雪は精一杯元気に答えた。



「お母さん大丈夫だよ!冬が付いてるから!」

冬音が雪の腕に絡みつく。

「そうね」

クスッと笑うお母さん。

雪は冬音を腕から引きはがして

「クラス違うから頼りにならないけどね」

と言った。

「えー!?」

「あははっ、嘘だよっ」



「じゃあ、お母さんもう帰るわよ?」

「うんっ!」


お母さんは今日、雪の病気の話を学校の先生にするために学校にきた。


雪の病気は、とりあえずもう治る可能性は低いようで…

はやくて後2ヶ月、長くても半年の命のようです。


先生は雪の話を聞いて難しそうな顔をすると、雪の頭に手をおいた。

「頑張るんだぞ」

応援されたけど、何をどう頑張ればいいのか…


< 11 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop