純恋愛花火
「綺麗」

泣いていた私は、花火会場から少し離れていた。

「ここだったら大丈夫だろ」

周りは数人しかいない穴場だった。
近くで見るより、少し離れたぐらい方が綺麗に見えたと思った。

「本当に穴場だ。毎年見ている花火より大きく見える」

私は、上がる花火を真剣に見ていた。

そんな姿を隼人は優しく見ていた。

「花村が喜んでくれてよかった」

隼人は、私の頭をぽんぽんとした。
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