晴れ、時々、運命のいたずら



「今、病院から出て来たけど、どこか調子悪いの?」



「最近、鼻血が良く出るので、ちょっと診てもらっただけです。」



「それで?」



「ちょうど鼻の裏側に傷が出来ているみたいで、すぐに治るとの事でした。」



「そうだったの。」



「ねぇ、おばさん。」



真剣な目を千夏に向ける。



「何?」



「有紗は…。」



「…。」



「必ず迎えに行きますので。」



千夏は心強く思いながら、右手で拳を作り、軽く翔太の胸に押し当てた。



「宜しく頼むわよ!」


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