晴れ、時々、運命のいたずら



六本木にあるゴールドプロモーションのスタジオ。



「これからは、愛姫さんがオートロックの中に入るまで見届けるようにします。」



太一郎が愛姫のマンションに来た事に責任を感じ、島根が頭を下げた。



「島根さんが悪い訳じゃないですけど…。やっぱり怖いので、ギリギリまで見届けてもらえますか?」



「あんな気持ち悪いオタクなんて愛想よくやりながら無視してたらいいのよ。」



携帯を触りながら香織が呟く。



「分かりました。香織さんも、これからShipとして大切な時期になりますのでくれぐれもお気をつけて下さい。」



「香織は大丈夫だよ。あっ、社長。」



休憩室の扉が開き、社長の山形直美(やまがたなおみ)が入ってきた。


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