晴れ、時々、運命のいたずら



「私は香織さんと愛姫さん、どちらともずっとお仕事をして行きたいと思っています。けれど、社長が決断する事ですから。」



島根の答えはある程度、想定内だ。


それでも、尋ねたくなる程、愛姫の心の中では自分が生き残れないと感じている。


香織は子役として10年以上のキャリアを持っているので芸能界で生き残る術を体で覚えている。


どれだけ愛姫をバカにして冷たくしようとも、そのキャリアが自信を生み、Shipの人気に繋がっているのは確かだ。



「厳しい芸能界。生き残る為には、さまざまな事があるのよ。情に流されてもいけない。だから、はっきり言うわね。」



直美が香織、愛姫と順番に目を合わせる。



「ゴールドプロモーションとして、この先期待しているのは…。」



あまりにも怖くなり、思わず目を閉じる。


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