晴れ、時々、運命のいたずら
レインボーブリッジを走り抜け、お台場を横切り、第二航路海底トンネルへと進んでいく。
(東京湾ってこんなに先まで来れるんだ…。)
お台場にすら行った事のない愛姫はまだまだ東京と言う大都会を知らなすぎると実感する。
トンネルと抜けると、左手にライトアップされた大きな橋が見えてきた。
「あれは?」
「東京ゲートブリッジです。」
左折し、ゲートブリッジへと向かう。
「凄く広大な敷地ですね。」
「ここは、ごみ処理場ですからね。」
「島根さんは東京生まれなのですか?」
「いえ、私は鹿児島出身です。」
「東京の事、詳しいのですね。」
「大学からずっと東京にいますから。」
これほど島根と2人きりで話したのは初めてかもしれない。
いつも事務的に対応する島根の事を出会った時から正直苦手としていた。
(香織だけでなく島根さんともしっかり話したり分かり合えたりしてないな…。)
改めて自分の未熟さと周りに助けられている事を実感する。
「着きましたよ。」