晴れ、時々、運命のいたずら



「短い間でしたがお世話になりました。」



島根がゴールドプロモーションを去る日。


愛姫、香織を始め、スタッフ全員でその後ろ姿を最後まで見届けた。



「愛姫さん、ありがとうございました。これ、届いていた手紙です。」



「島根、さん…。」



最後まで事務的な口調で頭を下げる島根に対して、思わず愛姫は涙を流した。


受け取った手紙は2通。


いつも通りだ。


白い封筒の『H』からの手紙、ピンク色の封筒の『宮崎穂乃花』からの手紙。


同時に届くのは久しぶりだ。


『H』からの手紙を開いてみる。



『Ship解散だと伺いました。ソロになっても頑張って下さい。』



「残念ながら俺じゃない。」


先日、兄の隼太にHの事を話したが違うと言っていた。


続いてピンク色の封筒を開けてみる。


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