晴れ、時々、運命のいたずら



「…うん。」



「もう最後だよ。誰にも遠慮する事ないよ。自分の気持ちをしっかり持って。」



『俺、やっぱり宮崎さんの事好きなんだ。嫌がられてるのは分かってる。』



『もう会う事もないからバカなクラスメイトの最後の我が儘だと思ってこのお守りだけ受け取って。後から捨ててくれてもいいから。今、この一瞬だけ幸せな気持ちでいさせて。』



「私が…。」



お守りをグッと握り締める。



「私が千葉君の事…。」



涙が溢れる。



「嫌いな訳ないでしょ…。」



気付いた時にはお守りを握りしめたまま、教室を出て走って追いかけていた。


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