晴れ、時々、運命のいたずら
携帯番号とメールアドレスが書いてある。
「これは?」
「翔太さんの電話番号とメールアドレスです。」
「翔太の…。」
「私がこんな事していいのか…。でも愛姫さん、翔太さんの連絡先、知らないのですよね?」
「ええ。」
「今は高松市にいるって言ってました。」
「そう…。」
思えば1年以上連絡を取り合っていないので、住居が変わった事や携帯番号も何も知らない。
「ありがとう。」
素直にメモ用紙を受け取る。
小さなホームに小諸行きの赤いラインのグレー色の列車が入ってきた。
「じゃあ、またね。」
愛姫が列車に乗り込む。
「はい、ありがとうございました。」
「自分の気持ち、しっかり伝えるのよ!」
「はい、またラジオ聞いて、必ず群馬にも会いに行きます!」
「待ってるね!」
最後はお互い笑顔を見せながら、愛姫と穂乃花は手を振りあった。