晴れ、時々、運命のいたずら



稔は家に帰ると、早速、穂乃花から受け取ったノートを取り出した。


ゆっくりと1ページ目をめくる。



『青空の下にそびえ立つのは松本城ですか?それとも私の思いですか?』



『あなたは私の思い、気付いてくれていますか?』



『私は素直になってもいいですか…。』



(これは…。)



ページをめくって行く。



『溢れる思いは、全て千曲川に流してしまいたい。』



『けれど、雄大な千曲川でも流せない本当の気持ち。』



自分の思いを表したポエムがぎっしりと書き込まれてあった。


そして…、最後のページ。



『千葉君、私は、あなたの事が好きです。大好きです。』



(宮崎さん…。)



『私は来月、群馬県高崎のショッピングモールへ行きます。来て欲しい。もう一度、千葉君の笑顔が見たい…。待ってます。』


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