晴れ、時々、運命のいたずら
隼太との電話の後、東京へ向かう長野新幹線の車内で目を閉じて考えていた。
(やっぱり高崎に来てなかったんだ。)
そんな事は愛姫の中では大きな問題ではない。
来てくれなかったからと言って責めるつもりもない。
(来れなかった理由…。)
先日必ず高崎に行くとメールで伝えてくれた。
(メールのやり取りをしている時は退院していたんだ…。)
必ず行くと送ってくれたメールに疑いはない。
愛姫が感じている事。
(もしかしたら、高崎に行くつもりがまた症状が悪くなって…。)
不安な気持ちが心を支配していく。
(もう1年半以上会ってないものね。翔太…、私、あなたに会いたい…。)