晴れ、時々、運命のいたずら



「典子さん、お願いですから、その日は午後からの仕事は入れない様にして貰えませんか?」



「まぁ、今の所、取材やテレビの申し込みがないから大丈夫だと思うけど~。」



「本当にお願いします。」



やや強めの口調で言ってくる愛姫に初めてタブレットから目線を外した典子は少し睨みながら話し出した。



「愛姫ちゃん。私だって一生懸命にやってるんだから。そんな言い方しなくてもいいでしょ。」



「それは十分に分かってますし、感謝しています。ただ、その日の午後からだけ、予定を空けて貰いたいだけです。」



愛姫も引き下がらない。



「あっそう。」



タブレットを閉じ、言っても無駄だと言う顔をしながら部屋を出て行った。


典子を見届けた後、鞄から黄色いお守りを取り出し一度強く握り締める。


そしてそのまま携帯を取り出しメール画面を開き、送信した。



『来週火曜日、午後から香川に帰ります。翔太に会いに行きます。待ってて。徳島有紗。』


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