晴れ、時々、運命のいたずら
「1ヶ月くらい、かな…。」
「宮城さん、今日の愛姫の仕事は?」
「え、はい。今日は朝、ラジオの収録と、昼食会と…。」
「それ、全部キャンセルして。」
「え?」
直美の一言に愛姫も典子も驚きの表情を浮かべる。
「しかし、社長。突然キャンセルしてと言われましても…。」
「宮城さん、あなた愛姫のマネージャーですよね?」
「そうですよ。」
「愛姫の表情や顔色が悪いと思いませんか?」
直美からの指摘に典子はどのように答えればいいか探っているように見える。
「昼食会って愛姫がいなくてもいいんじゃないの?」
「お言葉を返すようですが、この世界は人の繋がりが大切です。それによって仕事が増えてくるものですから。社長も良くご存じだと思いますが…。」
典子の顔に苛立ちが見える。
「そうね。じゃあ、私も返すけど、宮城さん、うちに来る前に居た事務所、どうして辞める事になったのかしら?」
「それは…。」