青空とキミと。
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「あおちゃんどうぞ」
「ありがとうございます…!」
差し出されたのは沙希さん特製の、蜂蜜入りの紅茶。
私が来たときには、いつも出してくれて。
変わらないほんのり甘い味と温かさは、緊張や不安を和らげてくれた。
落ち着いた私は、ゆっくりと口を開いた。
「…沙希さん、今までごめんなさい」
大切な人を失って、苦しいのは私だけじゃない。
沙希さんの大事な人を、私がなくしてしまったんだ。
送り出しも出来なかった私。