青空とキミと。
『えっ、うえぇぇ!?』
「うるさいよ、あお」
『ごっごめん…』
千穂が好きなのは、前から知っていた。
でもこの2人が付き合うなんて…、
『おめでとぉぉうっ!』
こんな嬉しいことあるものか
思わず抱きついた。
ずっと片思いしてた千穂の姿を見ていた分、嬉しかった。
そんな思いに浸っていると、ちょうどチャイムが鳴る。
「泣くなら私に電話してね?」
「頑張れよっ」
そう言って、2人は自分達の席に戻っていった。
ふと、窓から空を眺める。
『伝えなきゃ…』
静かに呟いた言葉は、教室のざわめきに欠き消された。