カラダ探し~第三夜~
あの女の子と出会ったのは、クラスメイトの美雪とあゆみの3人で遊びに行こうと、話をしながら校門に向かって歩いていた時だった。
「だからさ、美雪は良いんだって。翔太さんと次の連休はラブラブなんだからさ。あゆみはどうなのよ」
「私? お兄ちゃんより格好いい人がいないからなあ。そんな人、いないと思うけどさ」
出たよ……極度のブラコン、あゆみの兄貴自慢が。
可愛いくせしてお兄ちゃん大好きで、しかもそのお兄ちゃん(武司さん)もまた、極度のシスコンという相思相愛兄妹だから厄介だ。
「あんたねぇ。武司さんと結子さんは秋に結婚するんでしょ? いつまでもあんたのものじゃないよ」
などと話をしていても、美雪は自分には関係ないという様子で携帯電話をいじくっている。
「美雪も何か言ってやってよ。このままじゃあ、あゆみは一生男なんてできないよ」
「え? 私が? ……それより留美子はどうなの?」
うっ! いろんな人に美人だ、可愛いと言われ続けて17年と半年……私も一度も彼氏ができた事はない。
「わ、私は……良いのよ。変な性癖なんてないんだから」