カラダ探し~第三夜~
「それは……問題ないと思うわ。相島さんと杉本君、池崎君は家が遠いし、袴田さんは心配いらない。問題は、家がそれほど遠くなくて、カラダを全部そろえた柊さんなのよ」
「家が遠くないって、どこからよ? それに、あゆみは心配いらないって……あ、武司さんがいるからか」
あの人がいれば、何があってもあゆみだけは守ってくれそうな気がするしね。
「……この世界が、美紀が逃げ込んだ誰かの意識の中だって話したわよね?」
確かにそんな話をしていたような気がする。
私の記憶の断片にあった、何人かの中の誰かの意識だって話。
その人に気付かれたら、排除されてしまうって事だよね?
「あー、うん。それがどうかしたの?」
「恐らく気付かれたわ。この世界の主に」
そう言われても……私は今ひとつピンと来なくて。
気付かれたなら排除されるんじゃないの?
なのに、私も美紗もまだここにいるし。
「えっと……気付かれたら排除されるんじゃなかったっけ?」
「そうね。自分の世界を守るために襲って来る。私達を殺そうとするのよ」