カラダ探し~第三夜~

カラダを全部集める事ができたのか、それとも殺されたのか。


後者だとしても後ひとつ。


カラダは全部集まりそうで、その事は心配していなかった。


他の生徒達の流れに乗り、のんびりと歩いて学校に到着した。


校門を通り、生徒玄関に入って靴を履き替えて教室に向かう。


下足箱に美雪の靴があったから、もう教室にいるのだろう。


勉強熱心な美雪らしいな。


私なんて、勉強をしに学校に来てる意識がないのに。


来なきゃならないから来てるだけ。


難しい授業だと、何とかして保健室に逃げる事しか考えてないよ。


でもまあ……今日が最後なら、頑張って授業を受けてみようかな?


何もなければだけど。


廊下を歩いて教室に入ると、美雪が自分の席で何やら考え事をしているようで。


頬づえを突いて首を傾げたり、頭をかいたり。


そして、ブツブツと何やら呟いている。


あまり人の仕草なんて気にした事ないけど、こうして見てみると意外といろんな癖が見えてくるなぁ。


「美雪、おはよう。あゆみもカラダを全部集めたんだよね?」
< 534 / 646 >

この作品をシェア

pagetop