君はまるで、太陽で。
「おはよ。佐野」
「三宅くん、おはよう!」
私たちは陸上部に入部し、朝練で見かけると挨拶する仲になった。
それだけで何だか嬉しくて。
『特別な関係』
だと思っていた。
でも三宅くんは、背が低いからか可愛いからか
女子からの人気がすごくて。
とくに先輩からの人気が異常なくらいあった。
「三宅くん可愛いー!」
「背ちっちゃいね!何センチ?」
「足速そー!」
私が入る隙はなかった。
それから私と三宅くんは
ただの『陸上仲間』になった。
別にいいじゃないか。
クラスでは隣の席で、毎日話すことだってできる。
なのに。
なぜこんなにも気になってしまうのか。
私―――――
彼のこと、好きなっちゃってるんだ。