キミと 夜空と 星空と。
「・・・手紙。親父に頼まれて」
「手紙をわざわざ??・・・ありがとう」
彼女は、玄関から出てくると俺に歩み寄って来た。
2人の間をふさいでいる、黒い門をゆっくりと開ける。
そして、黙ったまま俺が差し出した手紙を、受け取った。
なんでもない、フツウの動作のはずなのに、あまりにも優雅に、綺麗に見えてくる。
「・・・上がっていく??わざわざ来てくれたんだし。
ケーキ、あるの。私も主人もあまり甘いもの食べないから、食べていってくれると嬉しいな」
・・・ケーキかよ。
心の中で毒つく。
俺の事、ガキだって思ってんの??
俺はガキじゃねぇ。
1人の男として、お前を見てんだよ。
コーヒーのブラックだって飲めるし、酒だって飲もうとすれば飲める。
ガキ扱いなんてするなよ。・・・俺を。
俺を、1人の男として見てくれよ。
・・・なぁ??