キミと 夜空と 星空と。
彼女の体を強く、抱きしめる。
細い体を、ただ、強く。
彼女が今にも、消えてしまいそうに思えた。
幻を抱いているような、そんな気分だった。
だから・・・コレは現実なのだと、自分自身で確かめたかった。
あまりにも強すぎたのか、天音さんが小さく「痛いよ」と呟いた。
「俺が・・・本当に好きなのは・・・天音さんだけだから。
俺は・・・もう、天音さんしか見えてねぇから」
そこでようやく、腕の力を緩める。
そして今度は、優しく彼女を抱きしめた。