キミと 夜空と 星空と。
琴音の瞳が、こちらに向けられる。
つかんだ手首から、彼女の震えが伝わった。
琴音の目は、天音さんにそっくりだった。
宝石みたいな、真っ黒な瞳。
俺は、どのくらいこの瞳を傷つけてしまったんだろう。
そして・・・この瞳はどれだけ、傷ついてきたんだろう??
「みんな・・・苦しいんだよ・・・。
思い通りにならなくて、歯がゆくて・・・。
みんなじたばたしてんの・・・。
お前だけじゃない。
俺も・・・天音さんも・・・・・
そして、巧も」
巧。
そういった瞬間、彼女の瞳が揺れた。
「・・・巧・・・」