キミと 夜空と 星空と。


「お前・・・復讐だとか色々言ってるけど・・・巧の気持ち考えたことあるか??
巧がどれだけ傷ついてんのか、考えたことあるか??」


彼女は何も答えなかった。


俺はカバンから財布を取り出す。

そして、その中から1000円札を抜き出して、そっとテーブルの上に置いた。


「本当に・・・悪かった」


卑怯な逃げ方かもしれない。
だけど、これ以上この場には入れないと思った。


 琴音を残して、ファミレスを出る。


俺はもう一度も、振り返らなかった。


・・・違う。






俺は・・・振り返れなかったんだ。









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