キミと 夜空と 星空と。
「楽しいっスよ。俺、部活とか入ってないけど」
ここに来て初めて笑った俺を見て、安心したんだろう。
笑っていてもどこか表情が硬かった天音さんの顔が、一気に緩んだ気がした。
「いいなぁ。青春真っ盛りだよね。あ、そのケーキ食べて食べて?」
フォークを手に取る。
そして俺は、その真っ白なケーキに真っ直ぐとフォークを突き刺した。柔らかなケーキはそのフォークを拒むことなく、優しく受け入れる。
俺は、ケーキを口の中にほおり込んだ。
生クリームと中に入っていた果物とスポンジと。色んな物が俺の口の中で混ざる。
正直、俺自体あまり甘いものがスキじゃない。
そんな俺にとっては甘ったるすぎるケーキを今更いらないと言うわけにはいかないので、なるべく急ピッチで食べていく。
「彼女とか、いないの??睦月君、モテそうだもん」