キミと 夜空と 星空と。
フォークを動かす手が、自然に止まった。
ゆっくりと天音さんを見る。
彼女は笑ってた。
全く、“鈍感さ”っていうのは残酷だと思う。
「彼女は・・・いません。好きな人ならいます」
「そうなんだ・・・告白とか、しないの?」
「告白しても・・・受け入れてもらえないと思います」
天音さんが、残念そうにこっちを見た。
「わからないよ、そんなの。気持ちを伝えてみなきゃ」
俺は、フォークをお皿の上に置いた。フォークが、お皿に当たってカランと、小さな音をたてる。
「・・・分かるんです。言わなくても。・・・分かるんですよ」