キミと 夜空と 星空と。


天音は少し迷ってから、その手をそっと握り返した。


彼の体温が、手のひらを伝って彼女の体の隅々にまで届く。


 溝端の手が、するりと抜けるように離れた。


「・・・どうしたんですか??」

「え??あ、ちょっと用事があって・・・」


天音は、目をつぶった。

深く、大きく、深呼吸をする。


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