キミと 夜空と 星空と。



なんで??

そう彼女が聞く前に、溝端が先に口を開く。


「才色兼備な君が許せなかったんだろう。

親や、親戚やいろんな人の愛を命一杯浴びて生きてく君が、憎かったんだろう」


ショックで声が出ない。


琴音が、自分を憎んでいたなんて、気付きも、思いもしなかった。




「天音」



あの日と変わらない声で、彼が彼女の名前を呼んだ。


うつろな目で、彼を見る。






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