キミと 夜空と 星空と。



いつかこの日が来ること。


それをずっと彼女は恐れ続けていた。


こんな日が来ないようにずっとずっと祈り続けてきた。


・・・来ないわけがないのに。

いつか、必ず来てしまうものなのに。



「君なら分かるだろう?

君と別れた後、あいつがどれだけ傷つくか。

長く一緒にいればいるほど、その傷は深くなる。

消えなくなるんだよ」



溝端の声が、空っぽな彼女の心を通り過ぎていく。



「俺のただの身勝手な要求だって、思うかもしれない。
だけど、事が大きくなってから遅いんだ」



返事が出来なかった。

なんと返事をすればいいのか。


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