キミと 夜空と 星空と。
携帯電話が鳴った。
俺は慌てて、通話ボタンに手を伸ばす。
真夏だというのに、気持ち悪いほどの涼しさだった。
いつもなら部屋の中はずっとクーラーをかけっぱなしなのに、今日はリモコンにさえ触れていない。
「・・・もしもし??」
『・・・睦月・・・??』
電話の向こう側から、久しぶりに聞く声がした。
俺は、目をつぶって深呼吸をする。
そうせずには、いられなかった。
「・・・琴音・・・」
『よく分かったね、声だけで私だ、って』