キミと 夜空と 星空と。
人間って生き物は、すごく弱いから。
一人になったり、何か心に引っかかる事があったりすると、必ず暗い表情になる。
人と話している最中だってそうだ。
ずっととは言わなくても、一瞬だけでも、必ずそんな表情が現われる。
なのに、彼女は、全くそんな顔をしない。
それが逆に、俺に変な違和感を持たせた。
「・・・天音さん、なんか暗い過去でも背負ってるんですか??」
彼女の視線が一瞬、宙をさ迷った。
それは、初めて彼女が俺に見せる“戸惑い”の表情だった。
・・・だけど、すぐに彼女はいつもの彼女の笑顔に戻っていた。