キミと 夜空と 星空と。



 あの場所には、本当に10分で着いた。


バイクを止めると、彼女は先に降りて丘の上に駆け上がった。



「・・・・うわぁ・・・・・・」



丘の上には、誰もいなかった。

駆け上がった彼女を追いかけて、俺も上がる。




・・・そして、上がった瞬間、思わず息を呑んだ。





 それは、満開の星空だった。




星は、真っ黒な夜空に煌き、そして必死に輝いている。



あの写真ではかけていた月も、完璧なほどまでに今日は丸かった。




そして・・・その真ん中に、彼女は立っていた。




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