キミと 夜空と 星空と。
巧は、口が達者だ。
しかも色々な話を面白おかしく自分でアレンジして話すのが得意で、本人も友達が笑ってくれるのが嬉しくてしょうがないようだった。
そのせいか、巧は友達が多い。
俺が絶対付き合わないような連中から、知らない学校のヤツまで、いろんなことを知っている。
「死んでねぇよ」
少しぶっきら棒に返すと、巧は「怖い怖い」なんて高い声でおびえて見せた。メンバーの何人かが、小さく笑う。
「実はさ・・・俺、睦月に報告したい事あんだよね」
俺は、巧を見た。
巧は、大きくて黒い手で、頭を小さく掻いた。
古い漫画に出てくるような、典型的な照れ方だ。
「・・・彼女・・・出来た・・・」