キミと 夜空と 星空と。
そう言って、巧は携帯を開いて見せた。
写メを見たとき、少しだけ驚いた。
巧はやんちゃで、派手な女の子が昔から好きだった。
だけど、携帯の画面に写っていたのは、それとは全く正反対の、清楚な女の子だったから。
でも、彼女は確かに可愛らしかった。
ゆるい二つ結びの髪も、少しきりっとした目をした彼女によく似合っている。画面の中の彼女は、笑っていた。
真っ白な歯を見せて、満開の笑顔で。
巧が、何かいったような気がした。
だけどその言葉は、俺の耳を通り過ぎていく。
俺の頭の中にあったのは、天音さんのあの日の、戸惑ったような表情だった。