キミと 夜空と 星空と。




迷惑がられてもいい。

軽蔑されてもいい。

ただ、この欲望を満たしたい。

彼女に会いたいという欲望を、抑えきれない。





 俺は、いつの間にか、彼女の家の前に立っていた。

何時間走ったのかも、どんな道を通ったのかも覚えていない。


ただ、気がつけば当たり前のように、俺はそこに立っていた。
チャイムに手を伸ばす。そして、俺は躊躇った。


 ・・・そういえば、この間もそうだったな・・・。

一瞬躊躇った結果、この間の俺は、見事にチャイムを押した。



 そうだ、躊躇う理由なんてない。

軽蔑したいのなら、すればいい。

そっちの方が案外、諦めがついていいのかもしれない。



俺はもう、躊躇わなかった。
雨で濡れている、震える指を、真っ直ぐにチャイムのボタンに押し付ける。

あの日と同じように、家の中からチャイムの音が2回した。


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