キミと 夜空と 星空と。
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俺は、彼女に貸してもらったタオルで、頭をごしごしと拭いた。小さな水しぶきが、リビングの床に飛び散る。
まだ昼間な筈なのに、雨のせいで外はもう暗くなっていた。
なのに彼女は、電気もつけずに俺に声をかける。
「お風呂、入っておいで?私もさっき入ったの。お湯、張ってあるから」
俺は頷いた。それから、壁にかけてあったシンプルな銀色の時計を見上げる。
時計の針は、3時を示していた。
3時・・・か。
俺、結局3時間も走ったんだ・・・。
自分の行為に驚き、そしてなんだか感動する。
彼女の言葉に甘えて、俺はお風呂に入った。
湯船にはつからずに手短に、髪と体を洗ってすぐに出る。
風呂から出てリビングに行くと、彼女はソファーに座って本を読んでいた。