キミと 夜空と 星空と。
-3-
天音さんの家は、玄関が開いていた。
チャイムを押しても、彼女は出ない気がした。
俺は悪いと思いながらも、そのまま扉を開ける。
「・・・お邪魔します・・・」
家の中は真っ暗だった。
カーテンも閉まっているせいで、何も見えない。
壁に手をつけながら、ゆっくりと真っ暗闇の中を進んでいく。
「・・・天音さん??」
俺はそっと、リビングの扉を開いた。
彼女は、ソファーに寄りかかって小さくうずくまっていた。床に座り込んで。
何も言わずに、体育座りで。
表情が髪で見えない。
だけど、そうやってうずくまっている彼女は、いつもより頼りなく、俺の庇護欲をかきたてた。