キミと 夜空と 星空と。
「こんにちは。溝端グループ会長を勤めさせていただいている溝端アキラです。これは私の息子でして・・・。
睦月と言います」
親父が視線で立ち上がるように、俺に合図した。
しょうがなく席から立ち上がると、俺は一応きちんと礼をする。
「睦月君か・・・。こんなにもたくましい息子さんをお持ちになられて、うらやましい限りです」
水島さんは、こちらにニコリと笑いかけると、すっと手を差し出した。俺はしょうがなく、その手を握り返す。
彼の手がぎゅっと、俺の手を握り締めた。
想像以上の痛さに、顔をゆがめながらも笑顔を返す。
彼女を見た。
彼女はこちらを見て、ニコニコと笑っていた。
体が熱くなる。
「とりあえず、お座りください。立ち話も、なんですから」
親父にそう言われて、水島さんと彼女は席に着いた。俺と親父も、その後に席に着く。
「・・・それでは、今後の話ですが・・・」